天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

それなのにセカイは目を緩めて、「大丈夫だって」と言う。




そして、肩に置かれたヘレンの手に手を重ねて、そっと肩から外した。





「本当に、大丈夫。

確かにちょっとは痛いけど、起きられないほどじゃないんだ」





そう言って床に手を着き、起き上がろうと力を込めているようなので、ヘレンは慌てて手伝った。





セカイは自分で言った通り、力は入らないようだったがさほど痛がることもなく、ヘレンの補助によって無事に上半身を起こした。






(ーーー信じられないわ………)




ヘレンは呆然としたようにセカイを見つめる。






(こんな大怪我で、普通に動けるなんて………。



死ぬかもしれないって言われたほどの怪我なのに。


きっと、こう見えて身体がすごく丈夫で、痛みにも鈍感なのね)






ヘレンは一人でそう結論づけつつ、薬湯をセカイに手渡した。





「マカユタの皮が入ってるから、苦いわよ」と忠告をしたが、セカイは構う様子もなくすっと口に含んだ。