天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

とりあえず、セカイの手から擂鉢を取り上げ、床に置く。




そして、きょろきょろと小屋の中を見回した。



その動作を見ていたセカイが、ゆっくりと首を傾げる。




「ヘレン、なにを探してるの?」




ヘレンは振り向いて答える。




「ああ、なにか薬匙みたいなもの、ないかなって思って………」




セカイは「いらないよ」と少し柔らかい声音で制した。





「匙はいらないよ。


身体を起こすのだけ、手伝ってくれない?


力が入らなくって、自分じゃ起きられないんだ」





それを聞いて、ヘレンの方が驚いた。





「えっ! あなた、痛くないの?


お腹に怪我してるのよ、起き上がったら絶対に痛いわよ!」





ヘレンはセカイの肩に手を置き、動かないように少しだけ力を込めた。