天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「あっ、ああ、そうね………。


これ、薬湯だから、苦くて飲みにくいかもしれないけど………」





ヘレンはセカイの右手に薬湯を載せた。




セカイの目がその薬湯に釘付けになった。




そのままの姿勢で、なぜかセカイは固まっている。





(………え?

なんで飲まないのかしら?


苦いのは嫌なのかしら?)




ヘレンは目を見開いてセカイを眺めた。



しばらくしてから、セカイはゆっくりと首を捻り、ヘレンを見た。






「………えぇと、ヘレン。


ごめん、僕、起きれないみたい………」






ヘレンは、はっとして肩を上げた。





「あっ! そうよ、そうよね!

セカイ、大怪我をしてるのよね!


あんまりにも痛がらないから、すっかり忘れちゃってたわ………。


あぁ、あたしって、本当に間抜けね……」





そう言ってヘレンは、顔を覆って溜息を吐いた。