天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

裏山の入り口は、ちょっとした崖のようになっている。



突起に手をかけながらそこを登り、山に入ってすぐの所で、それほど苦労することもなく目的のものを見つけることができた。




樹々が鬱蒼と繁る中、湿気が籠ってひどく暑い。




玉のような汗が額に浮き出し、瞼から眼尻、頬へ伝い、顎へと流れていった。





首に巻いていた手拭いでその汗をぬぐながら、採った薬草を大切に懐へ仕舞い、急な斜面を降り始める。





最後に足を掛けた石が、ぽろりと崖面から外れてしまい、ヘレンは落ちて尻餅をついてしまった。





「………いたた」




落ちる時に、慌てて手を振り回して掴まる所を探したせいか、手の甲を擦り剥いてしまっている。





自分のどんくささに呆れながら、ヘレンは尻を叩いて歩き出した。