天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「薬草のことだね?」



「あっ、は、はい!」




ヘレンはこくこくと頷く。





「………そうだねぇ。


血が足りないときは、チャムの木の実がいいって、聞いたことがあるよ。


あと、傷の化膿止めにはコールラの葉。


それにマカユタの樹皮をすり潰して混ぜると、傷の治りが早くなる」




「あっ、ちょ、ちょっと待って………。


ええと、チャム、コールラ、マカユタ………ですね」





忘れてしまうといけないので、懐に入れていた大きな葉に、薬草の名を細い木の枝で書きつけていく。





「ハンナ婆さん、ありがとう」




ヘレンは控えめに笑顔を見せた。




ハンナも笑い返す。


眼尻の皺がいっそう深まり、優しげな表情になった。





ヘレンはほっと安堵する。