天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

そんな、言葉にもならないような閉塞感に息詰まりそうだった日々の中に。




唐突に、セカイがやって来た。






ーーーまるで、ヘレンの運命を大きく変える、神からの使徒のように。





(あたしの生活が、変わるかもしれない………)





ヘレンの胸には今、希望が満ち溢れていた。





自然と足取りは軽くなり、踊るようにヘレンは駆けた。







(………あ、そうだわ。


ハンナ婆さんの所に、行ってみよう。


何か教えてもらえるかもしれない)






ふと思いついて、村で二番目に長生きの、そして一番に物識りの、ハンナの所へ行くことにした。





(………ハンナ婆さんは気難しいから、機嫌を損ねちゃいけないわ。


気をつけないと………)





粗末な木戸を控え目にこつこつと敲くと、中から婆さんが「誰だい?」と言ってきた。




ヘレンはなるべく大きな声ではきはきと、「ヘレンです!」と答えた。