天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「そんなこと、いいんだよ。

可愛い妹のためだから当然だろ?


………で、あの子はどうなんだ?

元気そうだったか?」





パトロが訊ねてくるので、ヘレンはぱっと顔を輝かせて話し始めた。





「あのね、あの子ね、とっても、とってもきれいな紫色の瞳をしてたの!


今までは目を閉じてたから知らなかったけど、あんなにきれいな瞳の人、初めて見たわ………」





そう言うヘレンのうっとりしたような言葉を聞き、パトロは微かに目を見開いた。





(ーーー紫の、瞳………?)





たしか、あの少年は、金に近い髪色をしていた。






紫に燃える瞳と、金に輝く髪ーーー。






パトロは、遠い記憶を探るように、視線を彷徨わせた。





(………どこかで、そんな話を聞いたことかある気がするが………。


ーーーだめだ、思い出せない………)





パトロは首を捻った。






それに気がつき、ヘレンが「どうかした?」と訊ねてくる。



パトロは「いや、なんでもない」と首を振った。