天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

ヘレンの父親と兄は漁師で、毎日、朝早くから海に出る。



母親は、ヘレンのまだ小さい弟たちや妹たちの世話があるので、忙しい。





ヘレンは一人で、毎日家から小屋まで歩いて通った。



包帯を替え、身体を拭き、少しずつ水を与え、必死に看護を続けた。






セカイの世話に夢中で、他の事は何もかも疎かになってしまった。




小さい弟妹たちの面倒を見ることも。


炊事や洗濯の手伝いも。


海女としての仕事も。


父兄が漁に行く際の舟の準備も。


彼らが獲ってきた魚を売りに行くことも。




そのことで、母親からは何度も小言を言われた。





それでも、ヘレンは頑として譲らず、小屋通いをやめなかった。




その甲斐あって、今日やっと、目覚めてくれたのだ。



ヘレンは嬉しくてたまらなかった。





思っていたのと違って、なんだかぼんやりとした変わった少年だったけど、とてもきれいで、ヘレンの胸は躍っていた。