天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「…………僕には、やらなければいけないことが、ある」





セカイは、静かに呟いた。







他人に聞かせるための発言ではない。





自分に言い聞かせるための、言葉だった。







ヘレンは、微かに眉を顰めて、訊ねる。





「………やらなければ、いけないこと?」






セカイはゆっくりと息を吐き、瞬いた。






「もう一度、会わなきゃいけない、人が、いるんだ」






それだけ言うと、セカイはまた口を噤んでしまった。





会わなければいけない人とは、セカイにとってどんな存在なのか。




気にはなったが、ヘレンは何故か不安のような恐怖のような、言葉にできない感情に包まれてしまい、訊ねることができなかった。