天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

ヘレンの言葉を、セカイはじっと聞いていた。




神経を集中してみると、確かに、自分はかなりの重傷だと、セカイは思った。







腹部と太腿の傷は、おそらくかなり酷いもので、ずきずきと身体中を蝕むような鈍い痛みと熱を発していた。





かなりの出血があったのだろう。



身体を動かすのも億劫で、少し首を巡らすだけでも視界には幾つもの斑点が浮かび、貧血症状を暗示していた。








確かに、これだけの傷で、今ふつうに命を永らえているというのは、少し常軌を逸していると、セカイ自身でも思った。








そのような、奇跡にも近い生命力を発揮できたのは、決して偶然などではない、とセカイは感じている。





何がそうさせたのかは分からない。




しかし、それがセカイの生まれ持った運命に関連していると思われる。





セカイが一命を取り留めたという奇跡には、もちろん譲ることのできない、自然が与える理由があるだろう。