天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「…………あの、怪我、大丈夫?


痛まない?」





そう訊ねられ、横たわったまま首を擡げたセカイは、初めて自分が包帯だらけなのに気がついた。






上半身は胸元から腹部まで包帯で巻かれ、右の太腿にも膝あたりまで処置が施されていた。





肩や腕にも、所々布が当てられている。






(………まさに満身創痍………)





他人事のようにセカイは思った。






「どう? 痛くない?」





もう一度訊かれ、セカイはうーん、と首を捻り、「………言われてみれば、確かに痛い」と呟いた。






表情がほとんど変わらない顔が、微かに歪んでいるところを見ると、かなり痛むのだろう。






「胴体の傷も、脚の傷も、だいぶ深いの。


あなたを看てくれた人が言ってたけど、あ、医術に詳しい人なんだけどね、………これだけの傷と出血で、膿むこともなくて、命が助かったのは奇跡的だって」