ヘレンは、驚いたように、ぱっと顔を上げた。
少し高くて、甘く聴こえる声音で呼ばれた「ヘレン」という言葉の響き。
それが、まるで自分の名前ではないように感じられたのだ。
自分には似合わないと、今まであまり好きではなかったその名前が、急にきらきらと煌めき出したようだった。
ヘレンが目を見開いてこちらを見たまま何も言わないので、聞こえなかったのかと思い、セカイはまた口を開いた。
「ヘレン。助けてくれて、ありがとう」
ヘレンは、ごくりと唾を飲み込んだ。
「…………ううん。
………こちらこそ、ありがとう………」
思わずそう言ってから、しまった、と思ったが、セカイは気にした様子もなく口許を緩めた。
少し高くて、甘く聴こえる声音で呼ばれた「ヘレン」という言葉の響き。
それが、まるで自分の名前ではないように感じられたのだ。
自分には似合わないと、今まであまり好きではなかったその名前が、急にきらきらと煌めき出したようだった。
ヘレンが目を見開いてこちらを見たまま何も言わないので、聞こえなかったのかと思い、セカイはまた口を開いた。
「ヘレン。助けてくれて、ありがとう」
ヘレンは、ごくりと唾を飲み込んだ。
「…………ううん。
………こちらこそ、ありがとう………」
思わずそう言ってから、しまった、と思ったが、セカイは気にした様子もなく口許を緩めた。



