天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

紫の双眸が再びこちらを見つめてくる。




なぜか鼓動が早まった心臓の音を聞きながら、ヘレンは言葉を続けた。





「あなた、全身血塗れでね。


全く動かなかったから、あたし、死んじゃってるのかと思ったの。


周りには血の海ができてるし、きっともうだめだと思ったわ。



馬車でも通って轢かれちゃったら可哀想だなって父が言って、それで場所を移して埋めてあげようって。



そしたら、お腹の辺りの大きな傷から血が出てるのが見えて、まだ生きてる!って。


それで、とにかく、うちの近くの漁師小屋まで運んで来たの。



ここに寝かせて、怪我の手当てをして、あなたはその時から変わらず、ずぅっと、一度も目を覚まさずに眠ってたのよ」






ヘレンは、まくし立てるように一息で言った。