天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

その光を受けて輝く、白い肌。




その肌には凹凸ひとつなく、まるで夕凪の時の海面のように滑らかだった。





金色に透けて見える、緩く波打った栗色の長い髪が、床にふんわりと拡がっている。




その細く柔らかそうな髪は、まるで朝の透明な光を撚り集めたようだった。






(………あたしが触れたこともないような、上等な絹糸みたい………)






幻想的にも見えるセカイの姿を眺めながら、ごくりと咽喉を鳴らして、少女は声をかけた。






「ーーーあたし、ヘレンって言うの。


あなたの名前は?」







視線よりも高い所にある窓の外、青い空をぼうっと眺めていたセカイは、その声に気づかなかった。







赤毛の少女、ヘレンは首を捻り、指先で軽くその身体を突つく。






「………ね、聞こえてる?


あなたの名前、なんて言うの?」