天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「そういえば。


光宮さまには数日前まで高熱で寝込んでいらしたと聞きましたが………」






ミチハが悪意を含んだ笑みを見せたので、クオンはすぐに制した。






「ミチハ殿。


光宮の体調には何も問題ありませんよ。



それに、ここは宴の席です。


歓ばしい場に相応しくないお話をなさるのは、御身のためにもならないと思いますが………」






二人はそれ以上何を言うこともなく、冷ややかな視線を絡ませて睨み合っている。





ミカゲとアスカはその異変に気づきながらも、どうすればよいか分からず、黙って硬直していた。













ーーーその時。







不自然に緊迫した雰囲気に包まれたその一画に、一人の闖入者が乱入してきた。