天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「ーーー陛下。


お招きいただき、光栄の至りでございます。



お初にお目にかかります。


ソガノ家のタツノと申します」





タツノは天皇に向かって拝礼した。



天皇は微笑んで、自ら座を示した。





「よい、よい、タツノだったな。


とにかく座れ」





タツノは一礼して腰を下ろした。



チキュを促して、隣に座らせる。





「ほう、それがそなたの奥方になるのかな?」





天皇が目許を綻ばせて訊ねると、タツノはにやりと微笑んだ。





「そうです。


………この者が、我が許嫁、アカネでございます」












「……………は??」







チキュはヴェールの中でぽっかりと口を開いた。






「………なんだって? タツノ」