天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

「まじかよ〜!!


雪って、あんなにきれいなのに!!



冬に降って来て、地面に積もると、一面真っ白だ。


それに陽が当たると、銀色にきらきら光るんだよ。



………あの人の髪は、その銀色の雪原にそっくりだよ」





チキュがうっとりとしたように光宮の髪を眺めているので、タツノもその雪景色というものを見てみたくなった。





「見てみたいな………」





囁くようにタツノが言うと、チキュは笑顔を浮かべて振り向いた。





「冬になったら、一緒に見に行こうぜ!


オレが案内してやるよ!!」





タツノもにっこりと笑った。




それは、いつもの皮肉な笑みではなく、心からの笑みだった。