ふとムラノが手を伸ばし、首飾りに触れてずらした。
普段は隠されている首筋を確認して、微かに頷いたようにタツノには見えた。
ムラノは腕組みをして、険しい表情を作る。
「………とにかく。
他の天貴人たちの目に触れぬように計らう必要がある。
どこに隠し置けば良いだろう………」
その言葉を耳にしたタツノは、瞳に暗い炎を灯らせた。
「ーーー父上。
ひとつ、提案があります」
ムラノは片眉を上げて息子を見た。
「……いえ、提案ではありません。
もう決めたことなのです。
却下されては困ります」
タツノの強い口調に、ムラノは多少面喰らった。
「いったい何事なんだ?」
真っ直ぐに、刺すような視線を父に投げる。
「俺は、この娘を、ーーー娶ります」
普段は隠されている首筋を確認して、微かに頷いたようにタツノには見えた。
ムラノは腕組みをして、険しい表情を作る。
「………とにかく。
他の天貴人たちの目に触れぬように計らう必要がある。
どこに隠し置けば良いだろう………」
その言葉を耳にしたタツノは、瞳に暗い炎を灯らせた。
「ーーー父上。
ひとつ、提案があります」
ムラノは片眉を上げて息子を見た。
「……いえ、提案ではありません。
もう決めたことなのです。
却下されては困ります」
タツノの強い口調に、ムラノは多少面喰らった。
「いったい何事なんだ?」
真っ直ぐに、刺すような視線を父に投げる。
「俺は、この娘を、ーーー娶ります」



