天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

この懐かしさ、慕わしさの根源を探ろうとするように、めまぐるしく考えを巡らせる。




そうしがらもチキュの目は、天庭と奥の間をつなぐ廊へ向けられていた。






天皇の後には、皇后が続き、その次に時宮、空宮が従っている。





流麗な容姿の皇太子と、数月ぶりに人々の前に姿を現した可憐な第二皇子に、姫君たちの狂喜する声が上がった。





時宮は足を止め、空宮を先に行かせると、自分は振り向いて奥の間へ視線を向けた。




その動作から、人々は自分たちの期待が叶えられることを悟り、歓喜に沸く。






轟く昂揚の声の中、光宮の白い姿が明るみに出た。