天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

ミチハの姿が見えなくなると、タツノはチキュを引き摺るようにして宴席に腰を下ろした。




隣には、既にムラノと、ハツノとナツノが座っている。




「あっ、どうもどうも!!」




三人の姿に気づいたチキュは、人懐こい笑顔で屈託もなく話しかけた。



まずはムラノの背中をばしばしと叩く。





「あっ、あんたがタツノの親父さん!?


初めまして!!


こんな横柄で偉そうな息子もって大変だな、あんたも!!」





「………お、ああ………どうも」





チキュの必殺天真爛漫攻撃を受けて、父のムラノが滅多に見せない困り顔になっているので、タツノは可笑しくなってしまった。





ハツノとナツノも口許を隠しつつ、笑いを押し殺している。




チキュは今度は、その二人に目を向けた。