「それが、『エーテル』か……」
「そうです」
タツノは静かに腰を落とし、包みを床に下ろしてゆっくりと開いた。
枝のように痩せ細った腕と、さらりと艶めく黒髪が零れ落ちる。
血塗れの衣服と、繊細な造りの首飾りの赤が、鮮やかに目を突いた。
顔を覆い隠していた髪を、タツノがそっと払い除ける。
その顔を覗き込んだムラノは、無意識のうちに息を呑んだ。
(………やはり、似ているな……。
いや、それは当然か…)
成長した『エーテル』の姿は、ムラノの想像以上に、〈あの方〉に酷似していた。
思案顔でチキュを見つめるムラノを、タツノはその心の内まで見透かそうと言うように、じっと凝視していた。
「そうです」
タツノは静かに腰を落とし、包みを床に下ろしてゆっくりと開いた。
枝のように痩せ細った腕と、さらりと艶めく黒髪が零れ落ちる。
血塗れの衣服と、繊細な造りの首飾りの赤が、鮮やかに目を突いた。
顔を覆い隠していた髪を、タツノがそっと払い除ける。
その顔を覗き込んだムラノは、無意識のうちに息を呑んだ。
(………やはり、似ているな……。
いや、それは当然か…)
成長した『エーテル』の姿は、ムラノの想像以上に、〈あの方〉に酷似していた。
思案顔でチキュを見つめるムラノを、タツノはその心の内まで見透かそうと言うように、じっと凝視していた。



