天と地の叙事詩Ⅱ Epic of the Ether

女たちの恨み言がだんだんと恥じらいを失くしていく。



タツノは今さらどんな言い逃れもできまいと、この場を逃げ出したくなってきた。





恐る恐る、ちらりとチキュの顔を窺う。



すると、大きな目をさらに丸くして、首を捻りながら女たちを眺めていた。





彼女たちの言葉に隠された艶めいた含みは、チキュには理解できなかったのだ。




次々に浴びせかけられる言葉を聞きながら、うーんと考え込んでいる。





「あ、あの、アカネ………。


えぇと、これは……これはだな………」





タツノはとりあえず言い訳を試みてみた。



しかし。





「あっ!!


分かった、そういうことか!!」





チキュが唐突に手を鳴らした。



タツノのこめかみに冷や汗が浮かぶ。



しかしチキュは、にっこりとタツノに笑いかけた。





「これ、あんたの彼女なのか?」