じっと、手帳のページを見る。

まずは秀美の部屋で得られた秀美の失踪に関する手がかりからだ。

秀美の部屋には秀美の失踪に関する手がかりは秀美の携帯電話以外何も無かった。

ジャケットのポケットから秀美の携帯を取り出す。

白い折り畳みの携帯。

開けると、昨夜と同じ様に冴神光がスクリーンの上で物憂げに微笑んでいた。

秀美の携帯を閉じる。

この携帯もあの死のメール以外のデーターは全て消えていて秀美の失踪に関する手がかりはほとんど何も得られなかった。

思わず小さなため息が漏れる。

僕は手帳の他のページをめくった。