僕は葬儀会場の和室を出た。

玄関に向かって廊下を歩いて行く。

「あの・・・。

すいません」

僕は声のした方に顔を向けた。

40歳位の一人の女性が立っていた。

「飯島さんですよね?」

「はい、そうですけど・・・」

ふっと、既視感に捕われる。

前にどこかで会った事がある?

いゃ、違う。

そうだ。

尚子ちゃんにそっくりなんだ。