ふと、うな垂れる。

じんわりと悲しみが込み上げて来た。

秀美、君は僕に黙っていったい何処へ行ってしまったのだ。

胸に石のように詰まった不安。

何か事件に巻き込まれたのではないか?

まさか、誘拐されたのでは・・・。

考えはどんどん悪い方へ悪い方へと流れていく。

今、行くから・・・。

必ず、見つけ出すから・・・。

僕は唇を強く強く噛み締めた。