次いで、

パン パン パン

と、激しいラップ音が鳴り響いた。

炎。

闇の中に青白い炎が幾つも現れ、虚空を漂い始める。

感じる。

感じる・・・。

何か酷く禍々(まがまが)しくおぞましいものの存在を・・・。

僕はギキィと窓に向かって首を回した。

窓ガラスにべっとりと張り付いた月島麗子が舐め回すように部屋の中を覗き見ていた。