「なるほど・・・」

そう言うと冬子さんはパチリと携帯を閉じた。

「優輝さんは言霊(ことだま)って聞いた事がありますか?」

言霊?

確か歴史の授業で習ったような気もする。

「えぇ、なんとなく」

「そうですか・・・」

冬子さんは言葉を継いだ。

「言葉には不思議な霊力が宿っています。

言葉は様々な念を運ぶ事が出来るのです」