「では、さっそく準備に取り掛かりましょう」

そう言うと、冬子さんは床の上から大きな皮製のバッグを持ち上げ膝の上に置いた。

ジィー

と、音を立てながらジッパーを開ける。

冬子さんはバッグの中から一枚の薄い皮のシートを取り出した。

それを床の絨毯の上に広げる。

シートにはそれ一杯に大きな星型の記号が書いてあった。

いったい何だろう?

首を傾げながら冬子さんを見る。

「五芒星(ごぼうせい)です」

冬子さんが笑顔で教えてくれた。