それを見ていた冬子さんがフッと笑顔を浮べた。

「どうやらその言葉に嘘偽りは無さそうですね」

冬子さんが僕に視線を向ける。

「大丈夫です。

麗子の誤解さえ解ければ秀美さんを助ける事は出来ます」

思わず僕の口から大きな安堵のため息が漏れた。

天を仰ぐ。

堪(こら)えきれない嬉し涙が溢れ出して来た。

「良かった。

本当に良かった」