僕は秀美に目を転じた。

アスファルトの上に座り込んで泣き続けている。

僕は秀美に歩み寄ると屈み込んだ。

その細い肩を優しく抱く。

秀美がゆっくりと振り向いた。

「優輝・・・」

大きく目を見開き、驚きの表情を浮べている。

「もう、

大丈夫だから・・・」

僕はそう言うと秀美を力の限り抱き締めた。