「霊視で何とかなりませんか」

僕は早口でまくし立てた。

しかし、冬子さんは残念そうに首を振った。

「もう霊視している時間はありません・・・」

一瞬頭が蒼白になる。

クルクルと世界が回転する。

駄目だ。

駄目だ。

落ち着け。

落ち着くんだ。

今こそ落ち着いて考えるんだ。