冬子さんの軽自動車のすぐ脇で僕と冬子さんは話し込んだ。

辺りは夕闇が迫りすでに薄暗くなっている。

「どうします?」

石のような不安を胸に抱え込みながら、僕は口を開いた。

冬子さんが困り果てた顔で答える。

「どうしたら良いのか・・・」

やや間を置いて、冬子さんが言葉を継いだ。

「もうほとんど時間が残されていません・・・。

秀美さんに死がすぐ近くまで迫っています」

胃がぐっと縮み上がる。

僕は胃液が逆流してくるのを感じた。