じっと冬子さんの横顔を覗き込む。

「川井修蔵の卑劣な圧力によって真実は闇から闇へと葬られたのです」

僕は天を仰いだ。

やはりそうだったのか・・・。

僕の勘は正しかったのだ。

しかし・・・。

強姦された上、犯人は卑劣な手段を用いて罪を逃れのうのうと生きている。

僕は改めて月島麗子に同情した。

彼女が悪霊となり復讐をするのも当然だ。

僕の目尻にジワリと涙が滲んだ。