「自らのマイナスの念に自らの身を焼き焦がしながら永遠にこの世とあの世の境を彷徨(さまよ)い続ける事になります。

それこそ地獄。

まさに地獄です」

なぜだろう。

その時、FUYUKOさんの瞳にキラリと涙が光った。

「私は月島麗子をそんな目に合わせたくない・・・」

FUYUKOさんの目をじっと見詰めたまま問い掛ける。

「なぜ、そこまで月島麗子の事を?」

FUYUKOさんは指で涙を拭った。

「今は言えません・・・。

ごめんなさい・・・」

何か事情が有るのだろうか。

まぁ、いい。

僕は敢てそれ以上聞く事はしなかった。