「ところで、あれはいったい何だったのでしようか?」

FUYUKOさんがフムフムとうなづいた。

「月島麗子の死霊ですわ。

悪霊になってしまった・・・」

じっとFUYUKOさんの瞳を覗き込む。

死霊?

悪霊?

ありえない・・・。

昔の僕だったら一笑に付しただろう。

しかし・・・。

僕はこの目ではっきりと見てしまったのだ。

信じられない・・・。

しかし、信じるしかない。

「なるほど・・・」

僕は小さく呟いた。