とにかく、一刻も早く秀美を探し出す事だ。

それしかない。

しかし、僕と秀美の共通の友人、尚子ちゃんは既に自殺し死んでいる。

尚子ちゃんの線から秀美の行方を探す道は断たれている。

あと残されているのは・・・。

そう、あの死のメールを秀美に送って来た月島麗子の線から秀美の行方を探す道しか残されていない。

僕は羽織っていたベージュ色のジャケットのポケットから手帳を取り出した。

ペラペラとページをめくる。

僕はあの月島麗子が被害者となった強姦事件のページを開いた。

あの事件に関するポイントが綺麗に整理され書き込まれている。

もちろんあの事件が起こった現場の廃ビルの住所も・・・。

僕はゆっくりとアゴを摩り始めた。