続・新撰組と妖狐ちゃん!



「…で、どーするつもりだ土方。」


あたしがじとっとした目で見ると、


「あ"?覚悟しろっつったろ。」


そう言って、あたしにグイッと近づいた。


…気配がした←


「…いや、ごめん土方。
いくらあたしの目が暗闇でも通用するっつっても、いくらなんでも暗過ぎだろ。


…そして、テメェはほとんど見えてない筈なのに何故あたしの場所が分かるんだ、怖ぇ。←」


ズササササーーーー…っと後ろに後ずさりながら、あたしは顔を引きつらせた←


「あ"?俺だって今までだてに武士やってきたわけじゃねぇ。夜に斬り合いだってやってんだ。」


今だって、テメェの表情はっきり分かるぜ?と、土方は付けたした。


そりゃあ…


「…こんな顔近かったら嫌でも表情見えるわ阿呆←」


最近多いこのシチュエーション←
無駄に顔を近づけてくる土方←


とりあえず明かりを付けろ、
明かりをおおおお!!!!と
顔を横に背けながら、
既に壁についてしまった背中に、
あたしはただ冷や汗を流していた←


こういう時は、あたしにとって
よからぬ事が起こる事が多い←


…ので、土方にばれないように、
後ずさりした時に置いてきてしまった刀に、必死に手を伸ばす←


「はぁ?テメェ、明かりつけたままで出来んのか??」


ばれたかと思った…←


ビクッとしながら、
あたしは眉を寄せた。


「は?何をだ?」


「あ"?んな事もわかんねぇのか。」


そうあたしと同様に眉を寄せた土方は、


ドンッ!!!


「なななな何っっ!!??」


あたしの顔の横の壁に右手をついた←


そして、
一瞬土方が近づいたと思うと…
















スーーーーッ















あたしが背中をつけていた壁の隣の、
押入れの襖を開けた←


「俺は眠たいんだよ、
…布団敷いて寝る。」


「…。」


明かりなんてつけたら熟睡出来ねぇだろーが。


そう言って、土方はフリーズしているあたしをよそに、布団を敷き始めた。


「…。」


なんか…


なんか…


あたしがワナワナと震えていると、
土方が此方に気付き、
そしてニヤッと口角を上げた。


「どうした?日向。
なんかされるとでも思ったか?w」
←確信犯


ブチッ←


「思ってねぇええええ!!!!!
襖ぐらい静かに開けろ阿呆!!!!」


布団を敷き終わって、いそいそと布団に入る土方に、やっと手が届いた刀(鞘付き)を振り下ろした←


が、パシッと片手で受け止められた←