「…つーか、
お前ら何しに来たんだ?」
あたしの部屋で勝手にくつろいでいる
二人に聞いた。
すると、さっきまで青かった顔を
暑さで真っ赤にさせた原田が、
手でパタパタと仰ぎながら、
「あ、そうだったそうだった。
今から…」
と言いかけた途端、
またもや廊下から足音が聞こえてきた←
まぁ、この流れできたら、
誰だかは分かるだろう←
スパーンッと、断りも無しに
勝手に開けられた襖の向こうには、
「左之ー、平助ー、遅くねぇか?
早くしねぇと素麺食べちまうぞ…
…って、日向何だその格好!?」
三馬鹿の1人、永倉が立っていた←
そして、反応も2人と同じく、
あたしの姿を見てびっくりしている←
「…素麺?」
ただ、2人からは出てこなかった単語に
あたしは首を傾げると、
「ああ。もう昼餉だから日向を呼びに行かせたのに、なかなか戻ってこないからさ。」
もう腹減り過ぎて死にそうなんだけど、
と、永倉←
「何故それを先に言わないっ!」
素麺!!
夏の美味しい食べ物!!←
あたしはバッと立ち上がると、
変化を解いて、
スタスタと廊下へと向かった。
「え!ちょ、日向!さっきの恰好の事教えろよ!!思いっきり無視してるけど!?」
永倉の横を通りすがった時、
そう呼び止められた。
…確かに説明してなかったな←
「あー…
詳しくは、
上記、もしくは前ページを
参照してください←」
「…いやいやいや!?
上記って何処だよ!?
何で!?俺にも説明してくれよっ!」
「うるさい。何でいちいち同じ事を
三回も言わなきゃいけないんだよ。
察しろ。空気を読め。
そして、消え失せろ。」
「俺の心が凍って冷たいよ…
誰か温めてくれ…」
暑いからそれで丁度いいではないか。←
むしろ感謝して頂きたい。←
あたしはふんっと鼻をならし、
素麺を食べるべく広間へと向かった←
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「…新ぱっつぁん、どんまい。」
「大丈夫だ、
俺らは死にそうになったからな…」
傷ついた永倉の肩にそっと手を置く
平助と原田であった←

