「んーー……お。」
何か無いかと周りを見渡すと、
「おりゃああああ!!!!」
と、超アクロバティックに
飛び跳ねながら浪士を斬る平助を発見←
身軽なのはいいけど、
ありゃ、疲れるな←
…犬らしい…(おい←)
と眺めていると、
「!」
良い事を思いついた。
あたしはキョロキョロと、
新撰組の筋肉バカの姿を探す。
「お、いた!なーがーくーらー!!」
「?何だ日向??」
筋肉バカって聞こえた気が…
と首を傾げる永倉に手招きした。
敵を避けながらやってきた永倉に、
あたしは無理難題な要求をした。
「永倉、ここで十秒くらい刀を持たずにバレーのアンダーのポーズ出来る?」
「ばれー?なんじゃそら。
…っつーか、刀持たずに!!??」
ここは最前線だから、
この会話をしてる間だけでも、
あたしは五人は斬った←
その中で武器を持たずに十秒いるって言うのは、死ぬ事と一緒だな、うんw
「…まぁ、大丈夫だろ。
ほら、こうやって、」
「え!?大丈夫なのかよ!?」
あたしは有無を言わせず
永倉の手を組ませ、
そして軽く体制を低くさせる。
その様子を見ていた沖田が、
近くにやってきて、
「日向、何する気??」
新八さんを見殺しにするなら、
手伝うけど。
と、あたし達の周りの敵を斬り始めた←
…何気に優しい←
「…え、今見殺しって言わなかった?
(泣)」
と顔を引きつらせている永倉は無視←
永倉の体制をキープさせて、
敵の間をかいくぐり、
10mほど距離をとった。
そして、右手に自分の刀を一本、
左手に側に倒れていた長州浪士の刀を一本持つと、
「永倉ー!!!
あたしを向こうまで飛ばせよーー??」
そう叫び、
刀を両手に、
永倉へと全力疾走した←
「うぇ!?あっちは敵陣…
…あ"ーも"ー!
どーなっても知らねぇぞ!」
永倉もあたしが何をしたいのか分かったのか、走ってくるあたしに対して、
腰を低くして身構えた。
そして、あたしは地面をダンッと蹴り、
「とりゃっ!!」
永倉の手を(思いっきり)ふんずけた←
そして、それを反動に、
「うぉりゃ!!!(…何か悪意こもってね??)」
永倉があたしが乗った腕を
思いっきり振り上げた。
ヒュンっ!!!
あたしの体は勢いよく
空へと放り出された←
「おー…飛んだーっ」
…体重…軽くて良かった。←
と、ほっとしたのもつかの間、
勢いよく投げ飛ばされたため、
あっという間に長州勢を飛び越えた。
そして、目の前には大砲が、
1、2、3、4…5台。
そのうちの1台が目の前に迫ると、
あたしは二本の刀を構え、
うまい事態勢を立て直し、
シュタッ。
「こんにちは、長州の皆さん?」
「と、飛んできた…!?」
大砲の上に降り立ち、
周りにいた浪士達に黒く微笑んだ。

