(……どうしよう……) 執事が行ったことを確認して檸檬は溜め息を吐いた。 編み物を完成させたものの、添えて贈ろうとしていたコサージュを失くしてしまったのだ。 「あのコサージュは、お母様が下さったものなのに……」 あれはまだ幼稚園だった頃。 お遊戯会で主役に選ばれた時に貰った、物心が付いて初めてのプレゼントで、母が幼かった頃に祖母から譲られた家宝なのだ。 「どうしよう……探さないと・・・」 戸棚の中身を全て出しつぶさに調べる。しかし、それらしいものは見付けられなかった。