(……私もなにか、林檎の役に立つことがしたいな) 普段自分のために尽くしてくれる執事になにか特別なことをしようと檸檬は考えていた。 ふと室内を見回すと両親の形見である硝子細工や幼い頃に貰ったぬいぐるみなどが目に入る。 「…………確かあの辺に……」 戸棚に近付きいちばん下の棚を探す。すると無造作に片付けられた毛糸と型紙を見付けた。 「編み物ぐらいしか出来ないけど・・・」 それでも林檎が喜んでくれるなら、そう思うと自然に心が楽になった。