酷く歪む顔。 自分が自分じゃなくなるような そんな気がした。 震える手で針を持ちながら 続きの縫い目から 縫い始めた。 プスッと入り スゥーと糸が通る。 針を通すたびに漏れる 悲痛な声が 彼の耳をくすぐり 快楽感を与えた。 針を通すたびに 上がる口角。 高鳴りゆく鼓動を 彼は心の中で感じ始めた。 男が魚の開きのように 彼らを縫う中 ナツは椅子に座りながら カップ麺を食べていた。