黒猫屋敷


酷く歪む顔。
自分が自分じゃなくなるような
そんな気がした。


震える手で針を持ちながら
続きの縫い目から

縫い始めた。



プスッと入り
スゥーと糸が通る。



針を通すたびに漏れる
悲痛な声が



彼の耳をくすぐり
快楽感を与えた。



針を通すたびに
上がる口角。

高鳴りゆく鼓動を
彼は心の中で感じ始めた。

男が魚の開きのように


彼らを縫う中
ナツは椅子に座りながら
カップ麺を食べていた。