変わり者同盟

「・・・・・・よく、分かってんじゃん。」

静かに言ったのは菜子ちゃん。
じっと私を見つめてる。


やっぱり、か。

分かっていても、やっぱり胸が痛い。


「・・・・・・・・・もう、仲間だとは、思ってないよ。

でも、謝って。私は、いじられるのが、嫌だったんだから。
謝って!!!」

私は叫ぶように訴える。


謝ってほしい。
じゃないと私は、3人のことを、許せない・・・。


「・・・謝んないよ。」

ポツリと呟いたのは、すももちゃん。


「まだ、謝れない。まだ、あたしは冬香にムカついてるから。」

じっと私を見つめる瞳は、どこか悔しげで。

私は、困惑せずにいられない。

なんで、ムカついてるの？なんで、そんな瞳で私を見るの？
私、何かした？


「――けど！あたしのムカつきが納まったら、謝ってあげるから。」

すももちゃんは謎めいた言葉を言い放ち、私を睨んだ。


「話がそれだけなら、あたしは部活に行くから。
じゃあね。」

何も言い返せずにいるうちに、すももちゃんはサッと教室を出て行ってしまった。


・・・・・・・・・・・・どういう、こと？
すももちゃんのムカつきって？


「・・・・・・ぷっ、ハハハハハハハ！
すももはあいっかわらず可愛いね！」

突然響いたのは、菜子ちゃんの笑い声。


「まぁ・・・ねぇ。すももはすももで頑張ってるのよね。」

美沙ちゃんが苦笑いをした。


そして、2人がそろって私を振り返り、深々と頭を下げた。