心の中で、様々な想いが葛藤する。


俺達は敵同士なのだから。


結ばれてはいけないのだから。


小松を守るのは、俺ではなく、他の誰かだ。


例え傷つこうとも。


あいつを泣かそうとも。


小松に言う言葉は、一つだけ。




「──すまない」




忘れろ、俺のことを。


忘れろ、今までのことを。


俺を嫌いになってくれ。


あの過去は──どうやっても、消すことなど出来ないのだから。