「……いえ、特に……何も」 「あいつな、毎晩寝ながら泣いてんだぞ? ……寝言で、お前の名前を呼びながらな」 「……!」 驚いて、耳を疑う。 「山崎」 「……はい」 「お前、あいつに惚れてんだろ?」 「……」 何も言い返す言葉が、見付からない。 思わず下を向いてしまった。 「小松も、お前が好きなんだろ?お前……何で、あいつを泣かせる?」 「……それは…」