金髪のロンゲ、よく日に焼けた肌、少しエラが張った細面の顔にキリリと引き締まった眉と攻撃的な二重の目が印象的な、いかにもチャラ男風のイケメン、北村君が、

｢よっ!

お待たせ｣

などと、ほざきながら、涼子ちゃんと一緒にこちらに向かってゆうゆうと歩いてくる。

涼子ちゃんも涼子ちゃんで、クルクルに巻いたロングの茶色に染めた髪、黒々とした肌、少しエラが張った顔に、キリッとつり上がった、気の強そうな、細い眉、そして、二重の傲慢(ごうまん)そうな目が印象的ないかにも気の強そうな美人だ。

響子さんが長い黒髪がよく似合う清楚な感じの和風の知的な美人なら、涼子ちゃんは派手なギャル系の美人といった感じだ。

まさに北村君とはお似合いのカップルといえる。

それにしても・・・。

遅刻してきたくせに、もうしわけない、の一言もなしか。

そんな事を考えながら、じっと北村君をにらみつけていると、横から岡田さんが言った。

｢じゃ、全員そろった事だしそろそろ行くとしようか・・・｣