《二》


「いーい?もうこんなことはしちゃダメよ」


「はーい」「わかったー」「もうしませーん」


素直に謝罪をする豆狸の子供達。その様子を見て、依子は満足げに微笑んだ。



山の中腹で、いつものように登山者を脅かそうとしていた豆狸の子供達。しかし、やって来た依子によってそれは阻まれ、それからこっぴどく怒られた。


当然といえば当然のこと。そして十分反省をさせたところで、彼女はしゃがみ込み、目線を近付けて一つの提案をした。


「ねえ、あなた達、私と友達にならない?」


「え?」「いいの?」「でも」


「私は全ての妖怪達と友達になりたいの。勿論、あなた達も」