けれどもそれを打ち消すような彼の雰囲気。それに、彼はほとんどを目を閉じて過ごしていることもあり、依子から見れば、19歳と言われた方がまだ納得できる。
「そういえば、あなたは全ての妖怪と友達になりたいそうですが。あなたの話、幾つかお聞かせ願えませんか」
「え、私の?」
そう言われて思わず驚いてしまう。何について語って欲しいというのか。
「はい。私は妖怪退治屋として旅をしていますが、あなたのような考えを持つ方は珍しく、興味深いと思っておりまして。あなたと妖怪達との関わりについて、語って頂きたいのですが……」
つまりは、自分の友達について語れということか。それならば話は早い。
「──ええ、勿論いいわ。私のお友達の話、たくさんあるんだから!」
「そうですか。それは楽しみです」


