7時になりお通夜が始まった。
お経だけが響き渡る。
そして途中にお線香を上げる時が来た。
うちは一緒に住んでいたからおとぉさんおかぁさんおねぇちゃんの次の3番目だ。
だめだ。泣いちゃう。
こんなの泣かないほうがおかしいよ。
おばぁちゃんは幸せそうな顔だった。
うちにはひとつ見たかったものがある。
それは遺影だ。
おかぁさんが真剣になって選んでいた写真。
その写真はとても笑顔の写真だった。
両手に花を持って笑っている写真だ。
その写真を見たときに涙が落ちた。
この時に戻りたいよ。
帰って来てよ。
おばぁちゃんのいない生活なんていやだよ。
