「俺も祈織の血を舐めた……いや、吸ったな」


棗の言葉にびっくりしたようすの生徒会メンバー。


それを気にすることもなく棗は言葉を続けた。


「祈織の血が体全体を巡って俺をふるわせた。力がみなぎってくるのがわかった。……そして祈織がイヴだと気づいた」


「こりゃあ、ホントだな」


まだ少し驚いている朔夜……


「佐野祈織、ますます観察する気が湧きましたね」


楽しいことを思いついたように笑う幹……


「ふ~ん……ま、なんでもいいけどね」


あんまり興味がなさそうに言う影……


「ぜーったい僕のものにする!!!!!」


幼く笑う楓……


そして最後に1人。


「……覚悟しとけよ、祈織」


狙った獲物は逃さないというような絶対的王者棗……


1人の女子に5人の吸血鬼の心が動く。